残業が問題になってるみたいだけど週休2日制っていつからはじまったの?
電通の過労死事件が話題になっていますが、そもそも週休二日制っていつからどういう経緯で始まったの?と思って調べたのでシェアします。
欧米が最初
1926年のフォードで、それまで週休1日の週48時間労働が一般的だったころに週休二日制(週40時間労働)を導入しました。当時は不況でなるべく人員を削減せずに生産ペースを落としたいという事情が週休2日制の導入背景です。
この後、週休二日になったことにより自由時間が増え、消費増が期待できると注目され他の企業にも導入されるようになり、1950年代頃には一般化。
日本ではパナソニックが最初
日本では松下電気産業(現:Panasonic)が最初に導入しました。
海外企業との競争に勝つには能率を飛躍的に向上させなくてはいけない。そのためには休日を週2日にし、十分な休養で心身の疲労を回復する一方、文化生活を楽しむことが必要だ 松下幸之助
労働組合からは反発を買いましたが、それでも松下幸之助は、「ただ二日休むわけではなく、1日はしっかりと休むが、残りの1日は自分を高める時間にあてる」と指針を示し週休二日制を導入しました。
低成長時代の産物
日本では1970年代ころまでは戦後の高度経済成長期の影響で今でも残っている「とにかくたくさん働くのが良い」とされており週休二日制の導入にあまり積極的ではありませんでした。
1973年オイルショック以降、経済成長率が伸び悩み、物が作っても売れる時代ではなくなってしまいました。その結果、労働者に仕事を与えられなくなり、週休二日制を導入する大企業が増え、そこと取引をしている中小企業も「ちゃんとした会社」をアピールするために導入(実際はサービス残業で補っていたらしいです)。
銀行は1989年に同曜日の窓口営業は休業にしており、1980年から1990年にかけてだんだんと週休二日に移行していったという感じです。
公立学校の週休二日
1992年度から毎月第二土曜日が休日になり、1995年度からは第4土曜日、2002年度から全ての土曜日が休日となりました。
僕は1989年生まれなのでちょうど公立学校の週休二日導入の真っ只中にいましたが、まったく記憶に残っていません。小学校も中学校も部活をやっていたので結局土日は学校に行ってました。
また公務員の場合は1992年に完全週休二日制が実施されています。
まとめ
まだまだ「とにかくたくさん働くのがいい」という意識は企業、特に年配の方には残っており、その人達が生きた時代は確かにそうだったんだろうなと思う。僕がCM制作の仕事をしていた時もその意識は確かにありました。
色々なテクノロジーが出て世の中が便利になったり、少子高齢化がとまらなかったりと昔と今とでは状況が違うので「週休二日制」というか働き方そのものが見直されるべきなんだと思います。
ランサーズやクラウドワークスのようにフリーランスとして、ブロガー、ユーチューバー、インスタグラマーなど一個人が色々な収入源を以前より簡単に作れるようになったし、もう会社の「働き方」にしばられて働く必要もないと思います。
では。